
風景写真、特に鮮やかな色彩を追求するなら、PL偏光フィルターは欠かせません。
しかし、その効果や使い方、選び方については、初心者の方には少し分かりにくい部分もあるかもしれません。
今回は、PL偏光フィルターの基本的な原理から、効果的な活用シーン、選び方のポイントまでを、初心者の方にも分かりやすく解説します。
美しい風景写真を撮影するためのヒントを、ぜひ参考にしてください。
PLフィルターをマスターして、カメラライフをさらに充実させましょう。
目次
PL偏光フィルターとは何か?その魅力と可能性

PLフィルターとは
PLフィルターは、2枚のガラスの間に「偏光膜」をはさんだフィルターです。
この偏光膜は、特定の方向に振動する光だけを通し、それ以外の方向の光を吸収する性質を持っています。
PLフィルターの種類と選び方のポイント
PLフィルターには、大きく分けて直線偏光フィルター(PL)と円偏光フィルター(C-PL)があります。
選び方のポイントは、以下の通りです。
1: 高透過偏光膜:一般的な偏光膜に比べて、光の透過率が高いため、シャッタースピードが遅くなりにくく、暗いシーンでの撮影にも有利です。
2: 撥水・撥油コート:水滴や油汚れが付きにくく、拭き取りやすいコーティングが施されています。
雨天時や水辺での撮影でも安心して使用できます。
3: 反射防止コート:レンズへの光の反射を抑え、フレアやゴーストの発生を軽減します。
クリアで鮮明な画像を得るために有効です。
PLフィルターの効果的な活用シーン例
PLフィルターは、様々な撮影シーンで効果を発揮します。
1: 空の青色の強調:大気中の散乱光を抑えることで、青空をより深く鮮やかな青色に表現できます。
雲とのコントラストも際立ちます。
2: 葉の反射除去:植物の葉の表面の反射を抑え、葉の緑や紅葉の赤などをより鮮やかに表現できます。
PLフィルターを使いこなすための実践的テクニック

フィルターの取り付け方と回転角度調整
PLフィルターは、レンズの先端にねじ込んで取り付けます。
フィルターを回転させることで、偏光効果の強弱を調整できます。
ファインダーまたは液晶モニターを見ながら、最適な角度を探しましょう。
効果が最大になる角度は、光源の位置や被写体の角度によって変化します。
効果的な撮影テクニックと注意点
1: 撮影角度:水面やガラスなどの反射を抑えるには、被写体に対して斜め45度程度の角度から撮影するのが効果的です。
2: 太陽の位置:太陽の位置が高い時間帯は地平線付近、低い時間帯は天頂付近に効果が現れやすいです。
3: ケラレ:超広角レンズを使用する際は、フィルター枠が写り込む「ケラレ」に注意が必要です。
PLフィルターと他のフィルターとの組み合わせ
PLフィルターは、NDフィルター(減光フィルター)やグラデーションフィルターなど、他のフィルターと組み合わせて使用することで、より高度な表現が可能です。
例えば、NDフィルターと組み合わせることで、長時間露光による水の動きを表現したり、グラデーションフィルターと組み合わせることで、ダイナミックレンジの広い写真が撮影できます。
まとめ
PL偏光フィルターは、風景写真の撮影において非常に効果的なツールです。
反射光を抑えることで、被写体の色やコントラストを鮮やかに表現し、より魅力的な写真を撮影することができます。